【百花繚乱!!】日本が生んだ奇跡の時代のクルマたち6選

 今から18年前、2000年2月時の新車ラインアップを調べてみると、「一度は乗ってみたいクルマ」の多さに驚いてしまいます。

 当時のラインアップをザッと挙げると、セリカSS-2、シルビアスペックR、インプレッサWRX STI Ver.6、シビックタイプR、インテグラタイプR、NSX、パルサーVZ-R、フェアレディZ、FTO、マーク2ツアラーV、レガシィワゴンGT-B、ギャランVR-4、レビン/トレノ、MR-S、ロードスター、アルトワークスRS、ついでにメガクルーザーなどなど。

 いま、これだけの「一度は乗ってみたいクルマ」が国産新車市場にあるでしょうか。

 もちろんこの18年間で、自動車の安全性能や燃費はすさまじい進歩を見せております。クルマという存在は社会的に「よりよい道具」となっているのは間違いありません。安直に「あの頃のほうがよかった」と言えないことは重々承知しております。

 しかし「ワクワク」だとか「楽しさ」という点において、日本の自動車市場は「進化した」と言えるのでしょうか。

 そんなことを考えつつ、2000年2月時点に売っていた国産新車の中から、(上記に挙げたモデルよりもさらに)「よくこれ作って売ってたよな!」というモデルを6台紹介いたします。どれも大変魅力的で、思わず「日本のクルマ好きはこの18年で幸せになったのだろうか?」と考え込んでしまいました。

文:片岡英明

(※一部誤字を修正いたしました。申し訳ありませんでした。2018/2/8 8:22)


■三菱ランサーエボリューション6 トミ・マキネンエディション 327.8万円(GSR)

 2Lの排気量のなかで最高のパフォーマンスを目指し、速さに磨きをかけてきたのがランサーエボリューションだ。WRC(世界ラリー選手権)で勝つために開発され、多くの「ランエボ神話」を築いてきた。

 1996年夏のランエボ4から第2世代となり、このときに左右後輪への駆動力を変化させるAYCを採用した。98年に登場したランエボ5では3ナンバーのワイドボディに進化している。

 WRCではトミ・マキネンが破竹の快進撃を続け、1996年から99年まで、4年連続ドライバーズチャンピオンに輝いた。98年にはマニファクチャラーズタイトルも獲得する。

 これを記念して1999年12月に限定発売されたのが「トミ・マキネンエディション」だ。ランエボ6のバンパーやホイールを変え、専用レカロシートも装備した。

 驚かされたのはハンドリングだ。クイックなギア比だったから俊敏に曲がり、意のままの走りを楽しめた。エンジンは名機と言われた4G63型直列4気筒DOHCターボで、タービンを変えていたから加速は刺激的だ。今だからこそ、その凄さがよく分かる。

■ホンダS2000 338万円(6MT)

 ホンダS2000は、ホンダの創立50周年を記念して送り出されたフルオープンのピュアスポーツカーである。1998年に発表され、99年春に市販に移された。

 ホンダとしてはS800以来、28年ぶりのFRスポーツで、フロントミッドシップの採用により前後重量バランスは50対50。オープンカーだが、ハイXボーンフレーム構造やロールバー構造を採用し、クローズドボディ並みのボディ剛性を実現した。ボンネットなどの材質は軽量なアルミだ。サスペンションは4輪ともダブルウイッシュボーンである。

 デビュー時はショートストローク設計のF20C型直列4気筒DOHC・VTECを搭載した。NAエンジンでも250ps/8300rpmを絞り出し、許容回転数(レッドゾーン)は9000回転だった。

 7000回転から元気が出る刺激的なエンジンで、クロスレシオの6速MTを駆使しての走りが楽しい。ハンドリングも軽やかだ。

 残念ながら、現代の重いハイブリッド車では味わえない、気持ちいい身のこなしを披露した。前期モデルの刺激的な走りは今でも世界中で通用すると思う。

■三菱GTO 432.3万円(ツインターボ)

 三菱を代表するスペシャルティカーに与えられるネーミングが「GTO」だ。

 1970年に初代がギャランに設定されたのち、途絶えていた。

 この栄光のネーミングを1990年に復活させたのが三菱GTOである。ロー&ワイドの低く構えたダイナミックなフォルムで、ノーズ先端に格納式のリトラクタブルヘッドライトを装備した。全幅は1840㎜もある。駆動方式は最先端のフルタイム4WDだ。

 エンジンは2972ccの6G72型V型6気筒DOHC4バルブで、NAとツインターボを設定した。

 ターボは低回転から驚くほど厚いトルクを発生し、豪快な加速を披露する。とくにトルクを増強した後期モデルは怒涛の加速フィールだ。

 4WDだからトラクション能力は高いが、パワフルだから限界域では気を遣った。スポーツランド菅生で行った雨の試乗会ではスピンするGTOが相次いだという武勇伝も残っている。

 1993年夏にフェイスリフトを行い、ゲトラグ製の6速MTを採用した。GTOは、元気いっぱいの三菱がはなった究極の4WDスポーツクーペだった。

■マツダRX-7 377.8万円(タイプR-S)

 ピュアスポーツカーとして開発され、アンフィニ店のリーダーとして送り込まれたのが3代目のFD3S型RX-7だ。

 空力性能を徹底追及した個性的なクーペボディを採用し、軽量化にも強いこだわりを持っている。

 タイプSのパワーウエイトレシオは4.9kg/psだった。アルミボディのホンダNSX(初代)と比べても約100kg軽い。徹底した軽量化によってRX-7は異次元のシャープなハンドリングを手に入れている。人馬一体の軽快な操舵フィールとニュートラルなハンドリングは大きな魅力だった。

 なかでもタイプR-Sは1995年春のマイナーチェンジを機に登場したグレードで、リアスポイラーも迫力を増している。エンジンは、マツダが育て上げた2ローターの13B-REW型ロータリーエンジンだ。これにシーケンシャルツインターボを組み合わせ、胸のすく加速を見せた。

 デビュー時の最高出力は255ps/6500rpmだが、1995年に5速MT車は265psにパワーアップしている。操る愉しさが全身に満ちた生粋のスポーツカーだった。

■トヨタスープラ 448万円(RZ)

 25年も前の作品だが、今でもカッコいいと思えるプレミアムスペシャルティカーがJZA80系スープラだ。スーパーGTに参戦していたし、10年近く第一線で活躍していたから覚えている人も多いだろう。93年5月に第2世代のスープラに登場したが、走りはピュアスポーツカーのレベルにあったのである。

 ボディとホイールベースを切り詰め、逆に全幅は120mmもワイド化しているのだ。背も低い。ボリュームを増したホディのフロントにはアクティブスポイラーを、リアには大型のスポイラーを装着した。

 パワートレーンも凄い。心臓は3Lの直列6気筒DOHC2ウェイツインターボが主役だ。規制枠いっぱいの280psを軽々と発生し、最大トルクは44.0kgmと分厚い。これに電子制御スロットルとゲトラグ社と共同開発した6速MT(4速ATもある)を組み合わせた。サスペンションはニュルブルクリンクで鍛えた4輪ダブルウイッシュボーンで、RZはビルシュタイン製をおごっている。痛快な加速と冴えたフットワークにシビれた人も多いはず。

■日産スカイラインGT-R 559.8万円(Vスペック)

 10代目のスカイライン、R34系は原点回帰を図り、ボディとホイールベースを短く詰めた。また、サーフィンラインも復活させている。

 このモデルにGT-Rが登場するのは1999年1月だ。この時点ですでに日産車内ではV型6気筒エンジンの搭載も検討されたが、抵抗勢力も多かったため、RB26DETT型直列6気筒DOHCツインセラミックターボを継承している。

 だがターボの軸受け部をボールベアリング化し、最大トルクを40kgmの大台に乗せた。トランスミッションもゲトラグ社製の6速MTだ。

 Vスペックは、多板クラッチを用いて左右のトルクをスプリットコントロールするアクティブLSD統合制御のアテーサE-TSプロを採用し、意のままの走りに磨きをかけている。また、空力性能を向上させるためアドバンスドエアロシステムと呼ばれるディフューザーも装備した。

 その効果は絶大で、サーキットでは路面に吸いつくように安定した走りを見せつけている。最終型の「ニュル」はN1レース用のエンジンを積むなど、エンジニアの情熱がほとばしっていた。

■このクルマたちがあったからこそ……

 21世紀になって間もなく、自動車にはより厳しい2002年排ガス規制が待ち構えていた。正確には「平成12年排ガス規制」と呼ばれるもので、猶予期限は2002年8月31日だった。排ガス規制を乗り切れないために、このリミットを境目として、20世紀の名車が相次いで生産を打ち切った。

 RB26DCETT型DOHCツインターボを搭載し、サーキットでも圧倒的な強さを誇ったBNR34型スカイラインGT-Rを筆頭に、80系スープラやS15型シルビアがこのタイミングで新車市場から姿を消している。

 スープラに搭載されていたトヨタの2JZ-GTE型直列6気筒DOHCツインターボはアリストに積まれて残った。だが、スポーツクーペの時代は終わったということで、スープラは生産終了に追い込まれたのだ。また、13B-REW型ロータリーターボを積んだRX-7も(4ドアの)RX-8にバトンタッチする。

 2000年代初頭を境に、クルマ好きに夢と希望を与え、操る楽しさを教えてくれた高性能スポーツクーペが終焉を迎えたのだ。

 だが、コイツたちは今でも魅力的だし、おそらくこの先、もうこういうクルマが続々と発売されることはないだろう。ただし、こうして各メーカーが性能を競い合っていた時代があったからこそ、今の日本車の繁栄があったのである。それは忘れないでほしい。

 

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